貯水槽のタンク更新貯水槽管理区分
  FRP貯水槽劣化防止工事  

 

◆FRP製貯水槽とは?

 ガラス繊維と、ポリエステル樹脂によって作られている強化プラスチック製品の一つです。構造上次の二 つがあります。
1.一体型方式   槽全体を接着によって作る
2.パネルタンク方式  プレス整形によって作る

 FRPは、強い・錆びない・軽いなどの特徴を持ち半永久的にもつと思われがちですが、貯水槽屋外設置の場合、太陽光による紫外線や天候による年がら年中の熱や風雨にさらされることで確実に劣化していきます。

◆FRP製タンクに現れる劣化現象

FRPタンクは、太陽光による紫外線や熱・風雨により次の様な現象が現われます

○タンクの表面が変色、退色する。
○表面に無数のヘアークラック(髪の毛ほどのひび)等が発生する。
○劣化を防止する役目をしていたゲルコート樹脂が無くなる。
○パネルを構成している樹脂と強化材であるガラス繊維の流出が生じる。
○球のような流出したガラス繊維等の固まりができる。
○ガラス繊維が露出し光って見えてくる。
○槽内に太陽光が進入し藻が発生する。

◆FRP製貯水槽のリフレッシュ

(1)リフレッシュの目的
FRP製品は本来その性質上、劣化した部分を強化して復元することは可能です。樹脂と強化材であるガラス繊維は相当流出していますが、構造上大問題となる問題が発生していない貯水槽の場合、劣化した部分を強化することで、交換することなく更に継続的に使用できます。

(2)リフレッシュのメリット
イ)産業廃棄物となるFRP板その他の廃材を出さない。
口)仮設費等費用の軽減ができる。
ハ)長時間断水等のトラブルのもとになる問題が少ない。
二)スペースがなく、仮設設備の不可能な場所でも可能である。
ホ)汚い外観から解放されて周囲に清潔感を与えます。

 また環境的にもFRP板の処分は産業廃棄物の中でも最も処分のやっかいなものとして取扱われている以上、リフレッシュすることで、多量の産業廃棄物を出すこともなく衛生的かつ経済的に安全、良質な飲料水の確保が実現できます。